「ちゃんと休んでいるはずなのに、なぜか疲れが取れない」
そんな経験、ありませんか?

  • 週末に思いっきり寝たのに、月曜日の朝はどんよりと重い。
  • マッサージに行っても、翌日にはまた肩がこっている。
  • カフェインで乗り切る毎日が、もはや「普通」になってしまっている…。

それ、休み方が間違っているかもしれません。
忙しいビジネスパーソンほど陥りやすい「疲れているのに回復できない」罠。

その正体を科学的に解き明かし、「自分専用の回復設計図」を描く方法を教えてくれるのが、本書『リカバリー解体新書』です。

リカバリー解体新書 〜休養と疲労の構造がわかれば誰でも回復できる〜
総合評価 :4.5

疲れが取れない原因を 自律神経・睡眠・食事・身体・ストレス・スマホ脳 などの要素に整理し、回復には優先して整える“順番”があると解説する本です。
アスリート支援の知見をもつ著者が、一般の人でも実践できる回復法をわかりやすく紹介。 巻末には、自分の状態を整理し「回復設計図」を作るワークも収録され、日常の疲れを根本から整えたい人に役立つ内容です。

本の概要

書名: リカバリー解体新書 〜休養と疲労の構造がわかれば誰でも回復できる〜

著者: 福田英宏

出版社: カンゼン

発行日: 2026年2月20日

定価: 1,980円(税込)

著者の福田英宏氏は、早稲田大学スポーツ科学研究センター招聘研究員であり、日本リカバリー研究所所長。Jリーグをはじめ、プロ野球・ラグビー・バスケットボール・バレーボール・柔道・レスリングなど、トップアスリートたちの「回復」を専門に支援してきた第一人者です。

この本は、単なる「良い睡眠の取り方」「ストレス解消法」の本ではありません。疲労というものを「構造」として捉え直し、回復に順番があることを明示してくれる、まったく新しいアプローチの一冊です。


主要ポイントの核心:この本から得られる5つの「武器」

ポイント① 疲れは「筋肉」ではなく「脳と自律神経」で起きている

多くの人が「疲れ=体の疲れ」だと思っています。しかし著者は、疲労の正体は自律神経と脳の酷使にあると説きます。スマートフォンのSNS、オンライン会議、常時接続のリモートワーク——現代の私たちは、身体を動かさなくても「脳が休む暇のない状態」に置かれ続けています。まずこのメカニズムを知ることが、回復の第一歩です。

ポイント② 「休む」には順番がある

闇雲に寝ても、闇雲に運動しても、疲労は解消されません。本書では、回復には優先順位と順番があることを構造的に示します。どこから手をつければいいかがわかれば、限られた時間と体力を最も効果的なリカバリーに使えるようになります。

ポイント③ 睡眠の「質」を分解する

「たくさん寝たのに疲れが取れない」という人に特に響くのがこの視点です。睡眠はノンレム睡眠(神経・血管が休まる体のメンテナンス時間)とレム睡眠(記憶定着・骨格筋の疲労回復)に分かれており、どちらが不足しているかで、翌日のコンディションがまったく変わってきます。眠れているのに回復できない理由が、ここにあります。

ポイント④ 現代特有の「スマホ脳疲労」への対策

著者がとくに警鐘を鳴らすのが、スマートフォンによる慢性的な脳疲労です。24時間情報が流れ込み続けることで、**「意識してオフにしない限り、脳はずっと働き続ける」**状態に陥ります。本書では、この「スマホ脳疲労」を防ぐための具体的な考え方と整理術が紹介されています。

ポイント⑤ 自分専用の「回復の設計図」が作れる

この本の最大の魅力は、巻末ワークを通じて、自分の回復設計図を書き出せることです。理論を学ぶだけで終わらず、「では自分はどこを変えるべきか」を可視化できます。アスリートが自分のコンディション管理をするように、ビジネスパーソンも「リカバリーを設計する」という発想が持てる一冊です。


レビュー

本書は、豊富な図解による分かりやすさと、自分自身を振り返る「ワーク」を通じたアウトプットのしやすさが大きな魅力です。

内容は生活習慣・食事・睡眠・メンタルと多岐にわたりますが、一貫して伝えられているのは「まず、やめることから始める」という本質的な回復行動です。

例えば「就寝1時間前のスマホ断ち」のように、脳と自律神経を休ませるための具体的なアクションが、その合理的な根拠と共に示されています。

トップアスリートが実践している「回復の設計」は、決して特別なことではありません。日々のパフォーマンスを最大限に引き出すための第一歩として、ぜひ本書をあなたの日常に役立ててみてください。